自宅で焼きたてのフランスパンを食べるって響き良いですよね!憧れのシチュエーションです。でも美味しいフランスパンを焼くという事は本当にハードルが高い。。。フランスパンは材料がシンプルで失敗が目立つんです。。。
美味しいレシピ➕計量➕生地の状態➕発酵➕成形➕焼成
全ての工程がちょうど良くならないと美味しいパンになりません。レシピ通りに作ったのに何で?と失敗を繰り返すうちにフランスパンを作る事を諦めていた私でした。
しかし、子育ても落ち着き、もう一度ハード系のパンに挑戦したくなりハード系のパンが得意なパン教室に通い始めました。
パン教室に通いだすと、ハード系のパンを独学で本を見て真似ただけでマスターしようとしていた自分に愕然としました。
というのも、本に書いてある情報が少なすぎるんです。。。素人には分からない事が多すぎるともいうのかもしれません(笑)
そこで、今日はフランスパンを家庭のオーブンで焼く時のコツについて書いてみようと思います。
すでにフランスパンを上手に焼ける方には全く参考にならない記事ですので、
家庭でフランスパンを作るけど、なかなか上手く焼けない方、成功と失敗を繰り返してる方、クープが開かない事に悩めている方の参考になれば嬉しいです。
家庭のオーブンとお店のオーブンの違い
フランスパンを家庭で同じように焼くのは難しい。。。どの本にも書いてありますが、実際になぜ難しいのかを説明してくれている本は少ないです。
難しい理由の一つにオーブンの違いがあります。

パン屋さんのオーブンは庫内が広く、下火と上火の温度設定を別々にする事が可能です。そして焼く時はオーブンの天板に直焼が基本です。
フランスパンは下火が命とも言われますが、その意味はパン生地の表面が焼き固まる前に下からの火で生地の内部の温度を上昇させ、生地内部が温まる事で気泡やガスが膨張し、クープが開く事で生地内の水分やガス、空気が抜けボリュームのある軽い焼き上がりになるという事です。
また、パン屋さんのオーブンの庫内は広くオーブンの温度が下がりにくく、下がったとしてもヒーターが感知しすぐに調整してくれます。スチームも高温のスチームが大量に出るためオーブンの中がミストサウナのような感覚ですかね?設定温度よりも蒸し暑く感じる感覚。。。
湿度の高い亜熱帯地方とでも言いましょうか?とにかくジメッとしてて暑い状態です。
そんな中にあるパン生地はなかなか乾燥しません。
要するに湿度がある為に生地表面が焼けるのに時間がかかるという事なんです。
おまけに下火で温められているので生地内の温度が上がりやすく生地表面が固まる前に生地内の気泡や空気が十分膨張する事ができ、その逃げ道も確保されている状態なんですね。

次に、家庭用のオーブンについてですが、家庭用のオーブンは庫内が小さいのでオーブンを開けただけですぐに庫内の温度が下がります。
庫内のヒーターは一つしかなく、パン生地は上と横からしか熱をもらえません。それに加え、コンベクションオーブンは庫内に風を回し温度を一定に保つように設計されていて、焼きムラは少ないですがパン生地が風で乾燥しやすいです。
スチームもタンクの水を吸い上げて庫内に流し込むような形ですので湿度を上げたというだけの状態に近いです。
オーブンだけでもこれだけ違うのですから家庭で美味しいフランスパンを焼くのが難しいという事が分かりますよね?
家庭のオーブンを使う時に気をつける事
家庭とプロが使うオーブンにこれだけの差があるのに、家庭用のパン作りのレシピ本には
焼成は、何度で何分、オーブンに入れる前に生地とオーブンに霧を吹く事!しか記載がないものがほとんどです。
そら、何回焼いても上手くいくはずがありませんよね?
では、家庭でフランスパンを焼く時はどういう事に気をつけたら良いのでしょうか?
- 庫内の温度を保つ
- 湿度を保つ
- 下火(下から生地を焼く)の工夫をする
- 生地内部の温度が上がる前に生地表面が固まらないようにする
- 生地の水分を抜く工夫をする
家庭用のコンベックガスオーブンでバゲットを焼く場合は、生地が風で乾燥しやすくクープが開く前に生地の表面が焼けて固まってしまいやすい事、電気オーブンのフランスパンモードで焼く場合はクープが開いた後に生地の水分が抜けにくい事を念頭に置いて焼きましょう!

実際に家庭のオーブンでできる工夫
うちには電気オーブンとガスオーブンの2つのオーブンがあります。
つい最近までバゲットは電気オーブンのフランスパンモードで焼いていました。クープはきれいに開くのですがイマイチ水分の抜けが悪く追加で焼いたりしていましたが、なんとなく気に入らない状態が続いていました。そしてガスオーブンでも工夫すれば上手に焼けるのではないかと考えたのです。
以前は高温でレシピ通りの分数焼いて、必ず失敗していました。クープなんて開いた事がなかったです。結局、クープが開く前に生地表面が焼き固まってしまっていた状態だったのです。
そこでした工夫は
- 高温(240度)で予熱しておく
- 予め天板を裏返しにセットし予熱の段階から天板を温めておく
- 予熱の段階でタルトストーンも一緒に温めておく(タルトストーンが熱される為に15分程度は予熱が必要)
- 生地をオーブンに入れる前にハケで生地表面に水を塗る
- 生地を入れる時は天板の上に生地ごと滑り込ませる
- 生地をオーブンに入れる時に熱いお湯を熱したタルトストーンにかける
- 焼き始めの6分は余熱だけで焼く
- 6分経過したら200度設定にして20分〜22分焼く

こうすることで生地表面が固まる前に、生地内の温度が上昇してガスや空気、水分がクープから逃げられる環境が作れました。クープが開く原理を理解すれば失敗しなくなったという事なんです。
少し前までは自分のクープの入れ方ばかりに気を取られていましたが、なんでも基本を理解するという事が大切ですね(笑)
少し前までタルトストーンを温め、熱いお湯で蒸気を作る事はしていませんでしたが、高温のスチームを作る事でパン生地のボリュームは確実にアップしたと思います。
上手く焼けました!

クープを開かせるためにクープにバターを置いたりオリーブオイルを垂らしたりすることもあるようですが、そんな事をしなくても条件が揃えばクープは開きます。
クープの入れ方はまだまだですが、そこは練習しかないですね。。。
焼きたてのフランスパンは本当に美味しい!焼けた時のパンの匂いも大好きです!
小さな幸せを感じる瞬間でもあります。
私みたいな素人でもフランスパンが焼けるようになりました。皆さんも諦めないで自宅で美味しいフランスパンを焼いて幸せに浸ってください!
まとめ
※家庭のコンベックガスオーブンでは、どうすれば生地表面が固まる前にパン生地内部の温度を上昇させる事ができるかを考える事が大切。
- 庫内の温度管理=余熱焼きで庫内の温度が下がらないように予熱温度設定は高めにする
- 湿度を保つ=生地表面に水を塗り、高温の蒸気をタルトストーンを熱してお湯をかける事でたっぷり作る
- 風を当てずに生地の乾燥を防ぐ=最初6分は余熱焼き
- 下火の工夫=予め天板を熱する、熱した天板に直焼できるような工夫をする
※電気オーブンの場合はクープが開いた後もオーブンの温度を低く設定し追加で焼くなど水分を飛ばす工夫も必要
最後までブログを読んでいただきありがとうございました。
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